サダナインテンシブは、インドのシヴァナンダヨガアシュラムで年2回行われている2週間のコース。
タイムスケジュールに沿って、決められたメニューの練習を各自行うのが特徴。
練習内容は、スワミ・ヴィシュヌデヴァナンダがヒマラヤで行った内容に則っている。
コースの主な目的は、ハガ・ヨーガのテーマである「クンダリーニの覚醒」。
アサナで体を整え、プラーナヤーマでプラーナ(生命エネルギー)の導管であるナディを浄化する。
プラーナが通るべきナディは、妬みや苦しみなどネガティブなもので詰まっていると言われている。
プラーナヤーマによるナディの浄化によって、心身の浄化も進む。
浄化の過程で、人によっては咳や鼻水、突然の涙や頭痛なども起こりうるし、臭覚や視覚、聴覚など知覚が妙に敏感になる。
私の場合、周りの空気がかすかに粘度を増し、私の体が周りの空気に少しずつ溶け出して広がっていく。
そして音に敏感になり、毎度のサットサンガでのチャンチングが私にとっては爆裂な騒音となる。
ナディの浄化により、中央のスシュムナーナディにプラーナが流れやすくする。
そして、ハタヨガ独特の技法のバンダやムードラでプラーナの流れをコントロールして集め、ムーラダーラチャクラに眠るクンダリーニを覚醒させようとする。
今回の参加者は40名弱で、私を含めてクンダリーニが覚醒してサハスラーラチャクラまで上がった人はいなかった様子。
でも、これがクンダリーニかは分からないが、熱を感じて何かが動くことは、私も含めて結構みんな感じていた。
私にとってこのコースを受ける目的は「心身のデトックス」、メインテーマは「エゴを無くして心身から自由になること」、サブテーマは「surrender=身を任せる」。
「私」という意識=エゴこそが、結局のところ私を傷つけて苦しめる。
この14日間のコースの間、自分の感情や行動を客観的に分析していくと、だいたい最後にエゴがある。
いつも通りの私の行動の中にはエゴがたっぷりと詰まっているので、コース中は先生の指導やコースの流れに完全にsurrender=身を任せる。
「ああ、それは私は嫌だからやらない」とか自分の価値観で判断せず、そのまま受け入れる。
ただこの時、「ヨーガ・スートラ」の八支則の中の⒈ヤマと⒉ニヤマを守ることが大前提
「もっと瞑想したいのにチャンティングうるさいから、サットサンガ出ない!」とか思わず、毎回チャンティング参加する。
「面倒臭いから気づかなかったことにしよう」とかも思わず、私の感情に関係なく、相手のために行動する。
こういった一連の心がけが、食事制限とともに「心身のデトックス」として働いていると実感。
同い年のインド人の友人と「なんて贅沢な時間なんだ!」と感動し合い、毎年受けることを誓い合った。